- クルマを維持する
ユーザー車検の点検項目や必要書類、予約の仕方を解説
車検は定期的にやってきますが、数万円単位の大きな出費になるので、出来れば安く済ませたいと思っている方もいるはずです。
車検を受ける際に、車検にかかる費用を節約できるユーザー車検という選択肢があることをご存じでしょうか。
この記事ではユーザー車検の点検項目や必要書類、予約の仕方を解説していきますので是非最後までご覧ください。
目次
ユーザー車検とは
ユーザー車検とは、ディーラーやカーショップ、整備工場などの車検業者に依頼するのではなく、自分で最寄りの運輸支局にクルマを持ち込んで車検を通す方法です。
最寄りの運輸支局の場所はこちらから調べられます。
運輸支局には検査コースが用意されていて、係員の方の指示に従い、検査をしていきます。
ちょうど健康診断で、身長や体重を測り、視力、心電図…と順を追って進んでいくのと似ています。
ユーザー車検の検査項目
ユーザー車検の検査項目は以下の通りです。
- 外観検査
- サイドスリップ検査
- ブレーキの制動力
- スピードメーターの表示速度の誤差の有無
- ヘッドライトの光量と光軸
- 排気ガスの濃度
- 下廻り検査
クルマに問題がなければ、1時間程度の所要時間で、これらの検査を済ませることができます。
ユーザー車検の予約方法
次に、ユーザー車検の予約方法についてです。
ユーザー車検を実施したいおおよその日取りの2週間ぐらい前になったら、下記の方法で予約しましょう。
インターネットであれば予約自体は24時間可能ですが、ユーザー車検が実施できるのは平日の8時45分~11時45分か、13時~15時45分の間になるので、注意してください。
軽自動車の場合
軽自動車の場合、電話で予約する方法とインターネットで予約する方法があります。
電話での予約は、管轄する軽自動車検査協会の事務所、あるいは支所に電話をします。
音声ガイダンスにしたがってボタンを押していく方法になります。
インターネットで予約する方法は、軽自動車検査予約システムにアクセスして予約を行います。
普通自動車の場合
普通自動車の場合、電話予約は受け付けておらず、インターネットのみでの予約となっています。
自動車技術総合機構の「自動車検査インターネット予約システム」から予約可能です。
ユーザー車検の必要書類
ユーザー車検では、軽自動車・普通乗用車に共通して、以下の書類が必要となります
以下の7種類の書類を揃えて、申請時に提出しましょう。
・自動車検査証
・自動車損害賠償責任保険証明書
・自動車税納税証明書
・自動車検査票
・自動車重量税納付書
・継続検査申請書
・点検整備記録簿
自賠責保険は有効なものが必要となるため、事前に継続手続きを済ませておきましょう。
この他、重量税の実費と認印を持参することで、手続きを進める事ができます。
ユーザー車検で節約できる費用
ユーザー車検なら点検費用を節約できる
車検にかかる費用は法定費用と点検費用の2つに分かれていますが、このうち、ユーザー車検で節約することができるのは、「点検費用」になります。
法定費用は、法律で定められた費用で車検の際に必ずかかるもので、その内訳は自動車重量税、自賠責保険料、検査手数料となっています。
これらは、国によって定められた内容になっているので、ディーラーに依頼しても、ユーザー車検でも変わりません。
一方、点検費用も車検を受ける際には必ずかかりますが、車検を受ける業者によって設定されているので、金額は特に決まっていません。
ユーザー車検によって、節約できるのはこの点検費用にあたる部分です。
どのぐらいの費用を節約できるのか
前述したように、ユーザー車検では、法定費用しか支払う必要がないので、点検費用にあたる部分を数万円単位でまるまる節約することが可能です。
ただし、ユーザー車検で支払う費用には、「24ヶ月点検」の費用は含まれていないので、ご留意ください。
24ヶ月点検とは、クルマの故障を未然に防ぐための法定点検(ただし罰則はナシ)で、ディーラーやカーショップなどで車検をお願いする場合にはこの点検費用がすでに含まれています。
ご自分で点検される場合は、それで構いませんが、必要だとお考えの場合には24ヶ月点検を別途受ける必要があり、費用は2~5万円ほどになります。
ユーザー車検のメリットとデメリット
これまで見てきた通り、ユーザー車検の最大のメリットとしては、車検費用を安く済ませる事ができる点にあります。
ディーラーやカー用品店など車検業者に依頼するときに発生する点検・整備費用および代行手数料などがないので、数万円単位での節約が可能になります。
また、ユーザー車検を受ける場合は、検査の行程を自分で回ることになるので車のコンディションについてより深く把握できます。
今まで以上に自分の車に愛着も持てるようになるでしょう。
注意点としては、車検を受けられる時間帯は平日の日中になるので一般の会社員の方の場合、仕事を休まなければなりません。
また、車検を受ける前の整備と点検を自分自身で行う必要があります。
そのため、基準を満たしていないと、車検に合格できない可能性がある事を考慮しておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
車検はクルマに乗っていれば必ず受けなくてはならないものですが、実は車検で実施されている検査項目や費用の内訳については、あまり詳しくわかっていない人が多いです。
一方で、車検の費用は数万円になるので、家計への影響は大きいです。
なんとなく日頃お世話になっているディーラーやよく行くカーショップに依頼してしまっている場合がほとんどかと思いますが、ユーザー車検は、車検にかかる費用を削減できるメリットがあります。
この機会に是非検討してみてはいかがでしょうか。