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ETC料金の領収書はもらえる?車両関連費の勘定科目について解説

法人や個人事業主として会社を経営しているのであれば、業務関連の支出を経費として、経理処理することができます。

しかし、経費として計上するには、領収書が必要です。

高速道路では、ETCが導入されるまで、その場で現金で支払いを行い領収書が発行されるシステムでしたが、今はETCが一般的になっています。
ETCはレーンを通過するだけなので、その場で領収書が発行されません。

ETCで支払った高速道路の通行料金を経理処理するにはどのようにすればよいのでしょうか?
この記事ではそんな疑問にお答えします。

ETC料金の領収書はもらえるのか

ETCを利用した際は、領収書は発行されません。

どうしても必要であれば、料金所で一時停止し、領収書の代わりに高速道路の利用証明書を発行してもらえる場合もあるようですが、停止せずに通過できるはずのETCカードのメリットが無意味になってしまいます。

次項より、会計処理上の領収書として使えるものを解説していきます。

ETCの利用明細は領収書として使用可能?

ETCの利用明細書があれば、領収書として使用可能です。
多くの場合は、クレジットカードの利用明細の中に記載されており、その利用明細を領収書として経費処理に使用します。

しかし利用明細だけででは詳しい取引内容が記載されてない場合があるので、請求明細書と一緒に保管しておくのが望ましいです。

取引内容の記載があることが領収書として使用可能かどうかのポイントです。
領収書として認められるには、下記の5項目が記載されていることが必要です。
・発行社名
・取引年月
・取引内容
・金額(消費税の記載も)
・宛名(不特定多数のお客様を相手にしている場合は宛名の省略可)

ETC利用照会サービスでも対応可能

高速道路の利用料金の明細書を入手する手段のひとつに、ETC利用照会サービスを利用するという方法があります。

ETC利用照会サービスは、高速道路各社によって運営されており、オンラインで明細を確認できます。

利用するには、あらかじめユーザー登録が必要で、ETCのカード番号やメールアドレス、ETC車載器管理番号、車両番号、利用年月で照会が可能です。

クレジットカードのオンライン明細を活用

とはいえ、ETC利用照会サービスを利用するには、ユーザー登録などやや煩雑な手続きが必要です。

クレジットカードに付帯しているETCカードを利用している場合は、クレジットカード会社で発行してくれる明細を利用できます。

最近ではペーパーレス化が進み、ほとんどのクレジットカード会社でWEB明細に対応しているのでオンラインで確認できます。

明細データをPDF化して保存しておけば、いつでも確認することが可能となります。データ保存に関しては、法人であれば、今後義務化されていくことになるでしょう。

経費として計上できる車両関連費

経費計上は「継続性の原則」を遵守する

ETC料金は、一般的には「旅費交通費」で計上します。

ただし、車をあまり使わない会社であれば、車両関連費を「車両費」で一つにまとめることも可能です。

大切なのは、「一度計上したら同じ勘定科目を使い続ける」ことです。
これを企業会計原則における「継続性の原則」といいます。

つまり、ETC料金を「旅費交通費」で計上した場合、その後ずっとETC料金は「旅費交通費」で計上し続ける必要があるのです。

主な車両関連費の勘定科目

車を使うと様々な費用が発生します。
主な車両関連費について以下の通りまとめてみました。

勘定科目内訳
租税公課自動車税、環境性能割、重量税、軽自動車税等
保険料任意保険料、自賠責保険料
支払手数料法定費用、検査費用、代行手数料
預託金リサイクル預託金
(長期前払費用で計上する場合もあり)
車両費車両リース料等
旅費交通費ETC料金、パーキング代
消耗品費タイヤ、オイル、バッテリー
支払利息ローン購入であれば利息支払い
賃借料月極駐車場
燃料費ガソリン代、軽油代
修繕費自動車修理に関わる費用

企業によって勘定科目や仕分けの方法は異なりますので、あくまで一例です。

車両本体に関しては資産計上されるためここには載せておりませんが、減価償却費として毎年一定額が計上されます。

中古車を購入すると節税になる?

ETC料金を含む、車両関連費用は経費として計上ができることがわかりました。

中古車を購入した際のローンも、経費として計上することで節税対策になるのでしょうか。

事業用として中古車を購入することで法人税が節税できます。

法人税は課税所得により課税される仕組みですので、中古車を購入、資産計上し、減価償却をすることによって、課税所得を減らす効果があります。

個人事業主/法人の場合

新車と比較して中古車を購入する方が節税の効果は大きいです。
その理由は、中古車であれば耐用年数が少ないので、一度に計上する減価償却費を大きくすることが可能になるからです。

分かりやすく説明すると、新車も中古車であっても購入した時点で、資産として計上されます。
そこから、耐用年数に応じて減価償却費として毎年一定の金額を経費で落としていきます。

個人事業主や法人であれば、一括償却や毎年の減価償却によって、課税所得を減らすことによって、法人税を節税することができます。

会社員の場合

会社員の場合は、あらかじめ一定の税金が天引きされ、年末調整で過払い分を調整するという徴収制度になっています。

このため、個人事業主や法人のように減価償却という方法が使えません。

まとめ

以上、ETCの利用明細や請求明細書を保存しておくことによって、経費として計上することが可能なことがわかりました。

クレジットカードの明細は、他の事業に関連する出費の場合でも同様に明細として利用できますので、活用しましょう。

この記事が、経理担当の皆様のお役に立てれば幸いです。

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